今回のオーダーはg7-JMを元にした内容ですが、神田ジョンさんのシグネチャーFirst Noteにも通じるスペックが特徴となっています。
その中でもオーナー様の拘りが随所に散りばめられた一本です。是非ご覧ください。
 
ウッドスペックの基本はアルダーボディー+ローズ指板という比較的王道の組み合わせ。豊な中域が特徴となるウッドトーンを持ち、適度にブライトながら大変扱い易い音像となる事から、多くのギターで採用されている材構成となっています。
今回はネックのメイプルにカーリー杢の出た素材を用いる事で、絢爛な印象が与えられている事がポイントです。
 
その他で目立った個性として挙げられるのはやはりトレモロではないでしょうか。
通常のJMトレモロではなくBigsby B5Gが採用されており、大変強い存在感を放っている事が窺えますね。
見た目的な魅力も大きいのですが、JM系のブリッジにありがちなテンション不足を解消してくれる事も大きなポイントと言えます。
g7-JMではRising Saddleを採用する事でノーマル状態であっても弦落ちを極力防いではいますが、B5独特の構造によって強いテンションがかかり（ブリッジからトレモロにかけて、弦の角度がキツく張られます）、弦落ち含めたブリッジ周りのトラブルにも一層強い対策となってくれる事も見逃せません。
加えてBigsbyならではの質量感のある太い鳴り感も得られ、好みに別れるポイントではありますが、多くの恩恵が存在している事も間違いなさそうです。
 
ピックアップにはGrinning Dogにてオーダー製作いただいたセットを組んでいます。
JM用、ST用と全く異なるスタイルのピックアップを混在させていますが、思いの外バランス良く纏っており、各ハーフトーンも色気たっぷりの魅力的なサウンドを出力してくれます。サウンドの汎用性も大変高く、同時にありそうで無い独自のサウンドバリエーションはプレイヤーに新しいインスパイアを与えてくれる事でしょう。
 
 
沢山の拘りと個性がバランス良く纏った秀逸な一本となったように思います。
是非これからのオーナー様のミュージックライフにお役立て頂けると嬉しいですね。