製作秘話
1ピックアップ、1ボリューム、1トーンという極めてシンプルなスタイルが特徴のダブルカットシェイプ。シンプルであるが故にそのブランドの個性やセンス、トーンがダイレクトに伝わってくるのは非常に大きな魅力と言えます。
ボディーには軽量なアッシュ2P、ネックにはハードメイプル1P、指板には貼りメイプルを採用した本機。
共に比較的硬質で乾いたウッドトーンを持つ素材ですが、この組み合わせが採用されるプレベは意外と少なく、王道なようで王道とは異なる個性を持つ一本となりました。
まず非常に輪郭がハッキリとしており、レスポンスのスピード感、適度な透明感と解像度、ブライトなトーンキャラクター、そして非常にダイナミクスレンジの広くリアルな再現性が印象的です。
明るく抜け感も強いトーンでありながら、太く量感たっぷりなボトムエンドもしっかりと存在しており、それらがバラける事もなくタイトに響く様は存在感も抜群。
タッチの再現性が非常に高く抜けも良い事からプレイのミスやムラが目立つという難しさもありますが、そこを使いこなす面白さは他モデルでは体感出来ない独自性とも言えますね。
「PBは音が抜けない」そんなイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、本機のような個体に触れればそんな先入観は完全に払拭される事でしょう。
指板のブロックポジション&バインディングもこのシェイプでは大変珍しく、さり気なく個性をアピールしています。
g7では珍しくラッカー焼けを再現しないプレーンなフィニッシュとしている事も大きなポイント。非常に美しい仕上がりとなったように思います。
【Spec】
Body : Ash 2P
Neck : Hard Maple 1P
Finger Hard Maple 1P / Block Inlay & White Binding / 20f(Jescar #50078NS)
Joint : Detachable
Machine Head : Gotoh GB29N-L
Bridges : Wilkinson WB2P
Pickups : Seymour Duncan SPB-1 set
Control : 1Vol , 1Tone
Color : Olympic White
Finish : Clean Vintage (Lacquer)
2021/9/9
ピックアップにはSeymour Duncanをセットで採用
ピックアップはセイモアダンカンのSPB-1を採用しました。太い中域と主張し過ぎない出力が特徴で、楽器鳴りを邪魔せず、その上でドライブものりやすくサステインにも優れたキャラクターを持ちます。
指板とネックには1Pメイプルを採用
ネックから指板まで1Pのハードメイプルを採用しました。ダイレクトなレスポンスフィールと明るくブライトなトーンキャラクターが手に入ります。ブロックポジション、バインディングで彩られたルックスもポイントです。
ブリッジにはWilkinsonを採用
ブリッジにはg7ベースシリーズの標準パーツであるWB-2を採用しました。既にメーカーディスコンとなっている本モデル。g7では拘ってこのパーツを使い続けています。勿論、その理由はとても重要なものです。
ピックガードにはリアルフィール鼈甲ガードを採用
焼け色を省いたクリーンなオリンピックホワイトカラーに、非常にリアルな鼈甲ガードを組み合わせました。焼け色などの経年色を省いても尚、カラーに深みや暖かさを感じれるのはg7ならではかもしれませんね。