G'7 Special
g7-TL Type3
〝Blonde〟

製作秘話


 
オーナー様の強い拘りを反映する為、50年代中期の良さと60年代初期の良さ、それぞれの良さをミックスした様なイメージ。それでいてフロントのハムバッカーもただの見た目や奇をてらったものとならず、実用性の高いレイアウトとする、、、こういった全体像を持ちながら製作させて頂きました。
 
まずブライトでクリスピーな、軽快感や開放感もある様な鳴りを実現する為にアッシュの1P素材をチョイスする他、音響特性を感じながら材のマッチングを行いました。
今回は指板にハカランダを使用し、中音域の主張も無視しない方向性となっており、これが先述の軽快感や開放感、クリスピーさとは裏腹の特性である為注意が必要なポイントでした。
 
ただただ軽快にクリスピーにブライトに、であればアッシュ+メイプルでドンピシャなのですが、ここにスラブローズの特性を内包させる、ましてやより特性の強いハカランダの採用とあって、なかなかに難しいお題と感じました。
あまり詰まり過ぎていない、油分を蓄え過ぎない指板材を敢えてチョイスするなどしてこれらの特性の内包化に努めました。
結果は大変素晴らしいバランスで仕上がった様に思います。
 
課題の一つであったフロントハムの立ち位置、抜け感、リアとのバランス感なども高次元でクリア出来たと思います。
テレキャスターの場合リアPUのエッジや抜け感があまりにも強い為、単品では気にならなくともフロントに切り替えた際は篭って聴こえがちです。ここのバランス感を取ることは簡単ではなかったですが、自然な感覚でセレクターを切り替えて頂ける仕上がりとなり、本機の持つ大きな強み、個性となった様に思います。


一見するとシンプルなテレキャスターシェイプであっても、そこにはオーナー様ならではの細かい拘りが詰まっているものです。
強いご要望をお持ちの方で、未だゴールに辿り着いていない方は是非一度ご相談ください。
 

【Spec】
Body : Ash 1P
Neck : Hard Maple 1P
Finger Boad : Jacaranda / 21f
Joint : Detachable
Machine Head : Gotoh SD91-05M
Bridges : Wilkinson WT3N
Pickups : Vintage Maniacs HystericPAF & HystericTL 50s
Control : 1Vol , 1Tone , 1SW
Color : Blonde
Finish : Half Vintage (Full Lacquer)

 
 

2021/04/25

ピックアップにはVintage Maniacsを採用

ピックアップにはVintage Maniacsをセットで採用。本機の為に組まれたスペシャルセットで、オーナー様のご要望を元にカスタムオーダーで仕上げたピックアップとなります。
  

指板にはハカランダを採用

希少なハカランダ材を指板に採用しました。インディアンローズと比較して、よりタイトな反応を中域の泥臭さを残したまま得られる魅力ある素材。音の艶感や抜け感にも恩恵が得られる指板材です。
 

ボディーには1P Ashを採用

開放感のある鳴り感を求めて軽量の1P Ashを採用。近年ますます希少化が進む軽量のアッシュ材ですが、贅沢に1P材を選択しました。これもオーナー様の求める理想に近づける為の一手となります。