製作秘話

ここ最近神田ジョンさんが特に気に入って愛用しているg7-JMのカスタムモディファイモデル。その個体をベースに、オーナー様のお好みを反映した一本が完成しました。
ボディーはアルダー、指板は貼りメイプルと、こういった辺りはジョンさん使用機とは異なるポイントです。
ジョンさん使用機であるアッシュ+メイプル1Pは非常にタイトかつダイレクトな鳴りが特徴です。
圧倒的に広いレンジと一音一音が太く際立ち、ブライトながらパンチに溢れた音像となります。同時に「まけてくれない怖さ」もあり、しっかりとしたピッキング、プレイが求められます。
対して今回製作した本機は、ブライトかつクリアな音像が持ち味ですがアッシュボディー程のタイトさは無く、その代わりにふわっと広がる倍音とふくよかな中域が存在する事で、クリアながら扱い易くフレンドリーなトーンが実現出来たように思います。
ピックアップのCurtis Novakがとても艶っぽくレトロな雰囲気を持ち込んでくれており、通常のg7-JM以上にクリアかつ個性的なトーンを生み出しています。決して豊かではないサステインのお陰で逆に実音が際立ち、特出した音抜けが期待出来ます。
ルックスの時点で実に個性的ですが、弾き出されるトーンもまた個性的かつ絶品。他に替えの効かない、美しさとレトロ感が両立された魅力的な一本が生まれたように思います。
【Spec】
Body : Alder 2P
Neck : Hard Maple 1P
Finger Boad : Hard Maple 1P / 22f
Joint : Detachable
Machine Head : Gotoh SD91-05M
Bridges : A/P JM with Retrotone Steel Saddle & Fixing Bush
Pickups : Curtis Novak set
Control : 1Vol , 1Tone , 1Toggle
Color : Black Beauty
Finish : Half Vintage (Full Lacquer)
2019/11/24
ピックアップにはCurtis Novakを採用
ピックアップにはカーティス・ノヴァクを採用。神田ジョンさんもお気に入りの米国ブランドですが、オーナー様ご自身でチョイスしお持ち込み頂きました。クリアでツヤ感の豊かなレトロサウンドが特徴です。
指板には貼りメイプルを採用
通常ローズを貼る工程を、メイプル指板とする事で生まれる貼りメイプルを採用しました。1Pメイプルとはまた異なりダイレクト過ぎないレスポンスダイナミクスが持ち味です
。
ブリッジ周りにはRetroToneを採用
ブリッジサドル、そしてブリッジ下にはそれぞれレトロトーンのパーツを採用。弦落ちの軽減、そしてブリッジユニットそのものの不要な動きを抑制し、トーンメイキングやチューニング精度において大きな効果が期待出来ます。
ハードウェアパーツにゴールドを採用
ハードウェアパーツにはゴールドメッキを採用しました。ボディーカラーのブラックビューティーとの相性も抜群で、ゴージャスで存在感もグッと増します。