G'7 Special g7-LP-90 "Vintage Gold Top"

製作秘話

究極と呼べるゴールドトップ


 
 
今回のオーナー様は、既にg7のレスポールを所有されている方でしたが、P-90のT.O.Mスタイルのモデルは今回が初めてとなります。
古く、渋い雰囲気を大事にされながらも快適なプレイアビリティと優れたサウンドバランスを求められる方ですので、課題は多くとも非常に挑戦しがいのある一本となりました。
 
潰しカラーでありながら、美しい杢の出たハードメイプルをトップに。美しい木目が特徴的なホンジュラスマホガニーを1P木取りでバックに。ネックも同じく1Pのホンジュラスマホガニーを使用しています。
指板にはエキゾチックな表情が魅力的なハカランダ材を採用し、サウンドだけでなくルックス面でも大きく貢献している事が分かります。
 
特に拘ったカラーリングですが、実は職人側が気に入らず何度かのやり直しを経ての完成となったものです。
オーナー様は将来的にレリック加工も検討しているとの事で、そこを見越した上で一際渋く、良い意味で汚くなった状態の色味を再現しています。
 
近年のゴールドはその状態で製品化されており、一般的なメーカーは全てそういった出来栄えの塗料を用いるのですが、g7では金色で粉末状の塗料をラッカーと混ぜ合わせ、一からの調色に拘ります。
1950年代と同様にブラスを含んだ粉末で、実際のヴィンテージと同じく酸化もしますし変色も起きます。
完全に時代と逆行した方法論ですが、ここまでの手間暇をかけて初めて深みのある表情が手に入るんですね。
勿論その塗料だけで得られる色味ではないのですが、かなり重要なファクターである事は間違いありません。
 
生鳴りの時点で非常に豊かでバランスの良いサウンドを体感出来、アンプにプラグインした際も見事なサウンド。
クリアに、そしてワイルドに噛み付いてくるようなレスポンス。良い意味での雑味も存在していますが、同時にバランス感にも優れている。
P-90らしい太さやツヤ感もしっかりと感じる事が出来る反面、いなたい隙間感も心地よく、あらゆる魅力に溢れた素晴らしいサウンドを実現出来たかと思います。
 
後はオーナー様の手によって徹底的に可愛がって頂ければ、更に素晴らしいサウンドに仕上がっていきます。
その過程も含めて、思い切り楽しんでくださいね!
 

【Spec】
Body : 2A Figured Hard Maple Top / 1P Honduras Mahogani Back
Neck : 1P Honduras Mahogani
Finger Boad : Jacaranda
Joint : Set Neck
Machine Head : KLUSON (Aged)
Bridges : Tokiwa All Brass ABR-1 Style
Pickups : Vintage Maniacs Hysteric P90 set
Control : Les Paul Original Circuit
Finish : Vintage Gold Top (Lacquer)

 
 

2015/11/23

ピックアップにはHysteric P90

PUにはヴィンテージマニアックス(旧59トレーディング)のHysteric P90をセットで搭載。リアルヴィンテージな音色、反応を再現する一押しのP-90レプリカです。
 

ブリッジ周りはトキワ製

ブリッジとテイルピースはトキワ製のハイエンドモデルを採用。サドルだけでなくネジや台座に至るまで全て削り出しブラスで製作されているブリッジ。アルミの削り出しで製作されているテイルピース。贅沢の極みとも言えるブリッジシステムで、ヴィンテージをも超える音響伝達を実現しています。
 

指板にはハカランダ材

指板には貴重なハカランダ材を贅沢に使用。板目で取られたエキゾチックな木目が、見事な存在感を放っています。
 

ボディバック&ネックには貴重な1Pホンジュラスマホガニー

年々希少さを増していくホンジュラスマホガニー。g7では徹底して軽量な1P材を採用しています。非常に高価なだけでなく、流通自体が乏しくなっている現状において、とても意味のある挑戦だと考えます。
因みにバックのカラーは、著しく退色した状態のダークバックを見事に再現しています。