G'7 Special
g7-JM/BZF Lightly Aged
〝Vintage 3-Tone Sunburst〟
for 神田ジョン

製作秘話


 
今回のオーダーはg'7 Specialのオフィシャルエンドーサーである神田ジョンさんからご依頼いただきました。
長年g7をご愛用いただいている中で、過去最高のg7-JMを作りたい!といったシンプルながら非常にハードルの高いオーダーを頂戴いたしました。
 
基本的なスペックはスラブボードの王道スタイル。ボディーはアルダー、ネックはハードメイプル、指板には特別にハカランダをご用意しました。
製作前から細かいスペックの指定や、サウンドのイメージ等を伺い、素材選びから慎重に行いました。
 
パーツ類はご本人からお持ち込みいただいている物が多く、恐らく今後も変わっていくと思うので敢えて割愛します笑
 
 
サウンドと同じく重要なカラーには、ジョンさんにお作りした楽器の中では初のサンバースト。ジョンさんから参考元となるヴィンテージ個体の画像をお送りいただき、ディスカッションも加えてイメージを共有化していきました。
赤が強くフェイドしたヴィンテージサンバースト。そしてべっ甲ピックガードとの好相性で抜群のビジュアルとなりました。
 
傷関係は今後ご使用いただく中で育てていきたいという意向を汲み、敢えてウェザーチェック+α程度のライトリーなフィニッシュで仕上げました。これが更にリアルなヴィンテージルックを実現する上での重要なファクターともなりました。
 
余談ですが、オーダー時のエイジングに関するご相談で「傷などは自分で使用していく上で育てていきたい」といった方が多いです。
しかし日本で通常使用していてもウェザーチェックはあまり入りません。少なくとも皆さんがイメージするような全体にビッシリといったチェッキングは入ってくれません。これは高温多湿の日本では仕方のない事なので、もし最終的に派手なヴィンテージギターのような成長を期待するのであれば、ウェザーチェッキングや塗膜の焼け感やくすみのみを再現した「Lightly Aged」をお勧めします。
ここから更にチェッキングは広がっていきますし、傷等が入っていく中でご自身の弾き方だからこそのダメージが入っていきます。
 
 
プレイアビリティーに関する箇所にも拘りが反映されています。
フレットは高さの低く、幅も細めのサイズをチョイスしました。
これは背が高く、硬いフレットは苦手とのご要望を受けサイズを細くし、標準フレットと同じニッケルシルバー素材であっても比較的柔らかい国産のフレットを採用しています。
 
よりダイレクトな鳴り感と弾き応えが得られるのと併せて、ウッドトーンを一層際立たせる事ができます。お好み次第ではありますが、楽器を鳴らしている、というフィーリングを一際大事にするジョンさんらしいチョイスと言えますね。
 
 
一見しただけでは、ジョンさんの割に普通、、と思ってしまいそうですが細かい箇所まで徹底的に拘った最強の一本として仕上がっており、これまでのジョンさん所有のラインナップの中においても特別な輝きを放ってくれていると思います。
 
   

【Spec】
Body : Alder 2P
Neck : Hard Maple 1P
Finger Boad : Brazilian Rose Wood / 180R / Dot
Fret : SBB24 / 22f
Joint : Detachable
Machine Head : Gotoh SD91-05M-Brass Post
Bridges : Halon
Hardware : Aged Nickel
Pickups : RetroTone set
Control : 1Vol , 1Tone , 1SW , Dammy Preset
Color : Vintage 3-Tone Sunburst
Finish : Lightly Aged (Full Lacquer)
※掲載の内容は最初の完成時のもので、以降変更されているパーツも複数ございます。

 
 

2024/2/23

ブリッジ、トレモロにはHalon製を採用

ブリッジとトレモロはギリシャのHalonを採用しました。独自の機構、デザイン、素材構成をもつユニットとなっており、サウンドも突進力の強い太い音像となります。
  

指板にはハカランダを採用

指板には希少なハカランダを採用しました。通常のインディアンローズより少し硬質な印象がありますが、タイトでありながら泥臭さを失わない特徴を持っています。
 

拘りのフェイドサンバースト

カラーは拘りのフェイドサンバーストです。イメージに近いヴィンテージ個体の画像を元に、お好みを徹底的に追求しました。絶妙な表情を生み出せたように思います。