G'7 Special
g7-ST Type3S
"J.B White"

製作秘話


 
今回のオーダーはまず、元となるモデルをご提示頂きました。それがジェフベック使用のシグネチャーモデルだったのですが、ご自身でもベックのシグネチャーは所有されているようでした。にも関わらず 当ブランドへ似たスペックのモデルをオーダー頂けたのは大変有り難く、同時に興味深いところでもありました。
 
ボディは2Pアルダー、ネックに1Pハードメイプル、指板には希少なハカランダ材を採用していますが、全体的にヴィンテージな香りが強く漂うようなトーンではなく、モダンでやや纏まったトーンを意識し材の選定を行いました。
具体的には、ボトムや音の芯が軽過ぎず、軽いドライヴでもしっかりと太く伸びやかなサステインが得られるよう、同時に暴れ過ぎないようなイメージとなります。
 
カラーもジェフ本人の画像を参考にしながら、そしてオーナー様ご自身によるカラーリング立会いを行い、拘りに拘った白で仕上げていきました。
一般的な白で多いのはオリンピックホワイトですが、本機のカラーはもう少し暖色を弱めたイメージ。焼け色の加工も施さずにグロスフィニッシュで仕上げるという、g7では逆に珍しいフィニッシュとなります。
 
今回の注目ポイントとしてナット付近のセットアップを挙げさせて頂きます。
ナットはベック自身も使用しているローラーナット。独自の機能により、弦の前後の動きに合わせてロールする事でチューニングの安定性を維持する、といったパーツなのですが、基本としてストリングスガイドを設けずに搭載される事が多いんです。しかし困った事にこのパーツ、リバースヘッドに搭載という事が想定されていない様で、そのまま付けるだけだと開放時に弦がナット上でバタつく現象に見舞われます。
原因としては弦のテンション(角度)不足によるものなので、当ブランドの様にナット溝を低くセットアップする楽器には尚更この現象が強く出てしまいます。
そこで5,6弦にはストリングスガイドを。そして4弦には本来5弦用のポストの低いペグを流用し、ナットからペグまでの角度を稼ぐ事にしました。
ナットそのものを高めに取り付けてしまえばバタつきも減りますが、そうするとローポジションでのプレイアビリティーが犠牲となってしまいます。(サウンドにもピッチ感にも悪い影響が出ます)
市販のJBシグネチャーよりナットを低くセッティングしながらも弦のバタつきを解消する、、、一見地味ですし、普通の方は気付きもしないレベルですが、とても大切で難しいセットアップを実現出来たかと思います。
 
気になるサウンドですが、フローティングのストラトらしからぬ骨太さが印象的で、実にスムースかつ艶っぽいサステインは雰囲気たっぷり。ヴィンテージライクなレンジの広さに心地いいダイナミクス。それでいて暴れすぎずに音の芯が力強く、そして美しく伸びていくトーン。
思わず"アノ人"のフレーズを弾きたくなる、そして弾いていて夢中になれる一本になったかと思います。
ただのコピーモデルではなく、オーナー様ご自身の拘りがこれでもかと反映された魅力的なギター。これからの音楽人生においても欠かせない存在となってくれる事を祈っています。
 
 
 

【Spec】
Body : Alder 2P
Neck : Plain Hard Maple 1P
Finger Boad : Jacaranda / 22f / Jescar FW9665-NS
Joint : Detachable
Machine Head : Sperzel GTR Trim Lock
Bridges : GOTOH 510TS-SF1-C w/Raw Vintage Saddle
Pickups : Raw Vintage RV60
Control : 1Vol , 2Tone , 1SW
Color : J.B White
Finish : Gloss (Full Lacquer)

 
 

2018/05/15

ピックアップにはRaw Vintageを採用

ピックアップにはロウヴィンテージのRV60を採用。基本的には1960年頃のブラックボビン期を再現したピックアップですが、いなたくも太く纏まったトーンが本機の個性にはベストマッチしている印象です。
  

ブリッジにはGOTOHを搭載

ブリッジにはGOTOHの510TSとRaw Vintageのサドルを組み合わせました 。モダンな操作性とヴィンテージトーンとを、高次元で融合させます。
 

指板にはハカランダ材を採用

指板には大変希少なハカランダ材を贅沢に採用。非常に硬質かつ油分を多く蓄える性質があり、タイトで艶のあるレスポンスタッチを実現してくれる良材です。
 

カラーはJeff Beckホワイト

本機のコンセプトでもあるJeff Beck使用実機のストラトを意識したホワイトカラー。これをオールラッカーのグロスフィニッシュで仕上げました。ボディに合わせ、ネックも焼け色無しのグロスフィニッシュとなっています。
 

オリジナリティーが集約されたヘッド周り

リバーススモールヘッド、スパーゼルのロックペグ、Jeff御用達のローラーナット、そして巻き弦開放での弦のバタつきを防止する為に敢えてストリングスガイドも搭載。組み込み〜セットアップにも大変気を使い、ナットが高くなり過ぎずに、、、同時に開放でのバタつきも意識して絶妙なセットアップバランスを実現しました。
 

トレモロはフローティングセット

トレモロはオーダー時のご要望に加えて、お渡し時にお客様立ち会いのもと完璧に満足の出来るセッティングまで追い込みます。